Noriko Tomikawa
アドリブソロに行き詰まったら、基本に帰ろう
今回は主にジャズの生徒さん達に向けてのお話です。
長いこと教えて来てよく思うことなのですが、ジャズの生徒さんは、ある程度の知識が頭に入って来ると、ソロの時に、最初からたくさんの音を埋め尽くす傾向にあるのです。ひどい人はもう、メロデイの事すらも蔑ろにして、ソロ、ソロ、、、、スケールの事ばかり考えてる人もいます。
そして、とにかく自分のできる事を全部出そうとする、というか、あれもこれもやろうとして、音数ばかりが多くて、何も物語性のないソロになってしまう場合が多いです。
そして、”待って、一度もっと基礎に戻って、シンプルなことからやってみるのはどうかしら?”と助言しても、どうもやりたくなさそうです。
何故かしら?
自分の持っている物をそんなに全てを見せたいのかな?
私には無駄な音ばかりが聞こえます。でも、簡単なことは弾きたくないという感じに見えます。音楽を聴く人のことは無視していて、自分勝手な言い分に聞こえます。
そして、、、、では、その簡単なことを弾いてみましょうよ、、、、と言うと、ちゃんと弾けない場合が多いです。それでも簡単な事を弾くのは無駄であるかのように、テクニカルに高度なものばかりを求めてる様に見えます。
でも、、、一度基礎に戻ってみませんか?
そうしたら、実は今までよりもっと良い何かが見えてくるかもしれません。
大体、ソロなんてものは、”あれをしよう、そして次はこれを、、、”なんて考えてやる物では決してないと、私は思ってます。
全ての知識、情報を脳で受け止めて、たくさんの訓練によりそれらを消化したら、その人の内部から自然に出て来るものーーーそれがフローする音楽となります。段取りを考えてソロをしているうちはダメです。聴いている人に訴えるものはあまり存在しません。
、、、と、これは私がただ思ってるだけですが、、、
そんな生徒にも基礎的な練習は良いと思うけど、自分自身に置き換えて考えて、私も実は弾き慣れた曲ほど、なんだか新鮮味がなく、もっと良いソロがとれないものかな、と行き詰まってしまった時は、基本、基礎に帰って練習しています。これが結構効果ありです、、、、私には。
もしも気になったらやってみて下さい。
基礎練はわかりきってると言う人が多いとは思いますが、少しだけ例を動画にしてみました。
良かったら参考にしてみて下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=CrnDtLygAes